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概要
金融機関や年金基金がとっている各資産への投資比率を維持する戦略が適切であるかを考えました。レンジ相場では適切である一方、上昇トレンド相場では買い持ち戦略に劣ることをデータを使って示しました。


背景

最近、株価は一本調子に上昇を続けていますが、金融機関は一貫して売り越しを続けています。信託銀行や生命保険会社などの機関投資家は株式、債券などの各資産への投資比率を一定にする投資戦略をとっていることが多いので、株価が上昇すると売却しなければならないからです。
例えば、最初に株式と現金を100億円ずつ持っていたとして、株式と現金の比率を1対1にコントロールする戦略をとっていたとします。このとき株価が上昇し120億円になると、株式と現金の比率を1対1にするためには株式を10億円売る必要があります。
金融機関がこのところ一貫して売り越しているのは株価が一本調子で上昇しているからなのです。


金融機関の売買動向


考察:アセットアロケーション(各資産への配分比率)を一定に維持する戦略は儲かるのか?


結論から言うと、レンジ相場では儲かりますが、上昇トレンド相場ではバイアンドホールド戦略(株式を一回買った後は放置)に劣ります。下降トレンド相場ではバイアンドホールド戦略の方がパフォーマンスはましです。

各戦略の説明
株式と現金の比率を1対1にするアセットアロケーションを考えます。
バイアンドホールド戦略では最初に決めたアセットアロケーション配分にした後、放置します。
一方でアセットアロケーションを一定に維持する戦略は毎期間ごとに株式の売買を行います。具体的には株価が上昇した場合は、株式の売却を行い現金のウェイトを増やします。株価が下落した場合は、株式の購入を行い現金のウェイトを減らします。この戦略を凹戦略と言います(以下ではアセットアロケーションを維持する戦略のことを凹戦略と呼ぶことにします。)。

実験方法
人工的にレンジ相場、トレンド相場の株価を発生させ、60期間後の各戦略のパフォーマンスがどのようになるかを測定します。投資開始時点の総資産額は100億円とします。
レンジ相場のデータは累積パフォーマンスが0近辺で推移するように収益率を発生させました。
以下のグラフは今回の実験で用いたデータから作ったグラフの一つです。


レンジ相場の一例
投資開始時点の株価を100として、100近辺で株価が推移するように収益率を発生させました。100から離れると100に戻そうとする力が働きます。


上昇トレンド相場の一例
上昇相場の場合は、毎期2%成長した場合の株価の近辺にデータを発生させています。青の線が実験で使用した株価です。「こんなに上がるはずがない」と思う方も多いと思いますが、これは各戦略のパフォーマンスに大きな差がつくようにデータを発生させたから極端なグラフになっているのです。
下降相場も同じような方法でデータを発生させました。


実験結果

以下は、レンジ相場の場合の実験結果です。横軸が株式の累積収益率、縦軸が60期間後の総資産額です(100億円スタート)。
一見して分かるように、凹戦略のパフォーマンスがバイアンドホールド戦略のパフォーマンスを上回っています。
どうしてこのようになるのでしょうか?この現象は以下のように考えることができます。
レンジ相場において、株価が上昇した場合、次の期間の株価は下落しやすくなります。(今回の場合は、株価が100を上回ると、株価が下落する確率が50%を上回ります。)次の期間、株価が下落しやすいなら儲けた株式を現金化したほうが、期待収益率が高くなります。つまり、凹戦略の方が有利となります。
逆に株価が下落すると、次の期間の株価は上昇しやすくなります。株価が上昇しやすいなら、株式を増やすことで期待収益率を高めることができます。
以上のことから、レンジ相場においては凹戦略の方が有利です。


レンジ相場


上昇トレンドの場合は、バイアンドホールド戦略のほうが有利です。株価が上昇する確率が一貫して高いならば、株価が上昇するたびに株式を売却する凹戦略は良い戦略とは言えません。

上昇トレンド相場

下降相場の場合は、バイアンドホールド戦略の方がましです。株価が下落する確率が一貫して高いならば、株価が下落するたびに株式の割合を増やす凹戦略はうまくないからです。

下降トレンド相場



おわりに


金融機関や年金基金がとっているアロケーションを一定に維持する戦略はレンジ相場には有効ですが、上昇トレンドの場合には収益を獲得できないというデメリットがあることが確認できました。金融機関や年金基金はアセットアロケーションの意思決定に時間がかかるので、決定している頃には手遅れの可能性が高いと思います。
この事態を避ける手段の一つに、アセットアロケーションにおいて自由に資産配分できる枠を設けることがあげられます。例えば、株式30、現金50、自由枠20といった具合にしておいて、自由枠を経済環境において機動的に変えていく方法が考えられます。
ただ、最大の問題は責任を誰がとるのか、見返りがないなどの組織に関することでしょう。ハイリターンを得てもボーナス等にあまり反映されないので、投資は事務的になりがちです。

個人投資家ならば、自己資金であるので気にすることなく自由に投資を行えます。ただ、思い込みや気持ちのコントロールが難しいなどの問題も多くあるので、アセットアロケーション維持のような戦略を取り入れたほうが気が楽になると思います。


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東証が公開している東証部門別売買動向を利用した株式投資戦略を考えてみました。前月の投資部門別売買動向において、海外投資家が買い越し、個人投資家が売り越しなら当月は株式に対してロングポジションをとり、海外投資家が売り越し、個人投資家が買い越しならショートポジション、それ以外ならニュートラルポジション(現金)という単純な戦略です。過去データを用いてシミュレーションを行ってみると、株式にずっと投資し続けるより高い収益率をあげることができました。たまたま上手くいったようにも見えるので、検証してみる必要があります。

※お断り

今回紹介する投資戦略を利用したことで損失が発生したとしても責任は負いません。参考レベルにとどめておいてください。

背景
海外投資家、個人投資家の売買動向と株価にはある関係があります。海外投資家が株式を買い越すと、株価が上昇し、個人投資家が株式を売り越すと株価が下落する傾向があります。
海外投資家は日本の株式市場において存在感が大きいので彼らが買い越すと、需給の面から株価が上昇する傾向があります。個人投資家は逆張り志向なので株価の上昇時に売り越し、下落時には買い越す傾向があります。

実際に株価と比較してみると、確かにそのような傾向が見られます。
(回帰分析を行うと、海外投資家、個人投資家の売買動向はTOPIXの収益率に対し1%有意。海外投資家の売買動向の係数はプラス、個人投資家の売買動向の係数はマイナスです。補正R2乗値は0.4程度。)
ある程度相関があるので、超過収益をあげられる可能性があります。
売買動向



ロングショート戦略


前月において、海外投資家が買い越し、個人投資家が売り越しなら今月はロング、海外投資家が売り越し、個人投資家が買い越しなら今月はショート、それ以外ならニュートラル(現金)という投資戦略が有効であるか試してみます。以下に2002年から2013年2月までのパフォーマンス推移のグラフをのせています。このグラフを見ると、買ったり負けたりといいのか悪いのかよく分からない部分があります。一方で、リーマンショックの局面では大きな収益をあげています。
この戦略を単独で使うのは怖いかもしれません。海外投資家の売買がどの程度の期間続いたのかなどの時系列情報を考えたほうがうまくいくかもしれません。


提案手法

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