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今回は、為替先渡レートの決まり方について説明する。為替先渡レートは、将来の為替の期待から決まるものではなく、金利差から決まる(中国、ブラジルなど通貨規制がある国は例外)。


為替先渡取引は、将来のある時点で通貨と通貨を交換する取引のことである。例えば、3カ月先に米ドルを売って円を買うという契約を結ぶ取引のことである。契約を結んだ時点ではキャッシュフローの移動が伴わないことが大きな特徴である。
為替先渡レートは、リスクゼロで利益が得られることがないように決定される(リスクゼロで利益が得られる取引を裁定取引という。)。

例えば、現在の米ドル/円の為替レートが1ドル100円、1年先の為替レートが110円、日本の1年物金利が1%、米国の1年物金利が5%であったとする。このとき、米ドルを売って円を売る契約を結ぶとリスクゼロで利益を得ることができる。例えば、100万円を5%で借りてただちに米ドルと交換し、米ドルで1年運用した後、米ドルを売却し円に戻す取引を行うと、利益を得ることができる。詳しくは以下を参照。

①100万円を現在の為替レートでドルに交換
100万円/100=1万ドル
②1万ドルを1年間運用
1万ドル×1.05 = 1万500ドル
③先渡為替レートで円に戻す
1万500ドル×110円 = 115万5千円
④借りた100万円とその利子を返済
115万5千円 - 100万×1.01 = 14万5千円
⑤手元に14万5千円が残る。


流動性が高い(取引量が大きい)為替市場では、このようにノーリスクで利益が得られるチャンスがあると、みんなその取引を使うのですぐに価格が調整される。そのため、流動性が高い市場ではノーリスクで利益を得らえるチャンスはほとんどないと言われている。したがって、為替先渡レートはノーリスクで利益が得られることがないように決まる。つまり、上記の①~④を行っても、手元に残る金は0でなければならない。①~④を言葉に置き換えると、次のようになる。

①X円を直物為替レートでドルに交換
X円/直物為替レート
②①を1年間米国で運用
X円/直物為替レート×(1+米ドル金利)
③先渡為替レートで円に戻す
X円/直物為替レート×(1+米ドル金利)×先渡為替レート
④借りたX円と利子を返す
X円/直物為替レート×(1+米ドル金利)×先渡為替レート - X円×(1+円金利)
⑤手元に残る金が0
X円/直物為替レート×(1+米ドル金利)×先渡為替レート - X円×(1+円金利)=0

最後に、X円を消去すると先渡為替レートは、

先渡為替レート = 直物為替レート × (1+円金利)/(1+米ドル金利)  (A)

となる。これが先渡為替レートの理論価格である。この式を見ると、米ドル金利が円金利の比べる大きいと先渡為替レートは円高になることが分かる。ただ、実際には取引をする人ごとに調達金利や運用金利が異なる。例えば、100万円を普通の人が借りようとすると、0.1%で借りることは不可能で10%以上とられてしまうだろう。また、1年の金利も金持ちに対する優遇の金利があるように、預けた金額で適用される金利が異なる。それと、円と米ドルを交換する時には手数料が必要になるし、利益の一部は税金としてとられてしまう。つまり、実際の先渡為替レートには税金や手数料、実際に適用されている短期金利が反映され、理論価格と異なる値になる。

ところで、中国、ブラジル、インド、インドネシアのように通貨規制や流通量が少ない通貨では、NDFという取引通貨での決済を行わず、米ドルなどの通貨で差金決済を行う取引のほうが一般的です。このような通貨の場合、①~④を行うことが流動性が低くて困難であったり、取引税を取られコストが大きくなってしまったりするため、理論通りにいかない場合が多々あります(中国は、その典型です)。したがって、NDFが使われている通貨には、取引通貨のやりとりが困難で裁定が働きにくいので、通貨の見通しが反映されることがあります。

最後に、先渡為替レートから金利を逆算する方法を解説する。
①~④とは逆の取引、つまり、ドルを借りて、すぐさまドルを円に交換して運用を行い、米ドルに戻すという取引を考える。米ドル金利、直物為替レート、先渡為替レートがすでに決まっていた時の円金利は、(A)を変形することで次のようになる。

円金利 = 先渡為替レート/直物為替レート × (1+米ドル金利) - 1 (B)

となる。これをインプライドイールド(確か、そう呼ばれていたと思う)といい、これは先渡為替レートが織り込んでいる金利を示している。

 





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