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最近、円高だと言われていますがインフレ等を考慮して為替を見ると、10年前と比べ円高ではありません。
名目為替レートでみると確かに米ドル、ユーロに対して円高なのですが、この比較では各国の物価が考慮されていません。
例えば、米国がインフレとなり1年後に物価が2倍になった一方、日本では物価が全く変動しなかったとします。当初の為替レートが1ドル100円で、1年後は1ドル50円になったとします。この場合、円の価値は米ドルに対して変わっていません。なぜなら、1年前に1ドル(100円)だった商品は2ドル(2×50円=100円)になっているので、1円の価値は1年前と同じだからです。
また、為替を見る場合、対米ドルだけみて円高と判断するのは間違っています。円高ではなく、ドル安の可能性があります。そのため、マーケットでは実効為替レートがよく使われます。実効為替レートと言うのは、米ドル以外の通貨をも考慮に入れて円高の程度を推し量ろうという指標です。例えば、米ドルに対して20%円高、ユーロに対して10%円高となったとし、米国への輸出が7、ユーロ圏への輸出が3とします。
すると、17%だけ円が高くなったと考えます。
(0.7×20% + 0.3×10% =17%)



為替レートを見る場合、実質実効為替レートで見る必要があります。実際、マーケットの関係者や中央銀行等は実質実効為替レートで為替が高くなっているかを見ています。


実質実効為替レートと実効為替レートで米ドル円の推移を見る

では、米ドル円の推移を実質実効為替レートを使ってみてみましょう。
以下のグラフは、日銀のデータを使って作成しました。
実効為替レートおよび実質実効為替レートはは値が大きくなる方向が通貨高の方向です。

米ドル円の推移

このグラフを見ると、通常の為替レートは確かに円高となっています。同様に、名目実効レートも円高を示唆しています。しかし、実質実効為替レートでみると、円高となっていません。最近は、確かに円高方向に動いていますが、それでも2000年より円安です。


各国の実質実効為替レートを長期で見る

次に、各国の実質実効為替レートを長期で見て各通貨の状況を確認してみましょう。
データは、IMFから取りました。


日本円はそんなに高くない


各国の実質実効為替レートその1

まずは、主要先進国を見てみましょう。
まず円ですが、1980年と比べると円高ですが、1990年と比べるとあまり変わっていません。したがって、円が買われすぎているとは言えないのです。介入がしづらい理由は、ここにあります。実質実効為替レートでみると、高くないのだから介入はおかしいと他の国に思われているようです。
ユーロ圏は横ばいに近い動きをしています。(ユーロ発足前の通貨をどう処理しているかは分かりません。)
米国は1980年代半ばに高くなっています。これはレーガン政権の「強いドル」が関係していると考えられます。最近は、米ドル安方向に動いています。


新興国はボラティティが大きい、最近は上昇傾向

各国の実質実効為替レートその2

次に新興国を見てみましょう。
新興国だけあって、激しく変動しています。
最近は、どの国も上昇傾向です。特にブラジルの買われ方がすごいです。


2000年から見ると、新興国通貨の価値が上昇

各国の実質実効為替レートその3

ブラジル、オーストラリア、中国が買われまくっていました。
金利水準が高いためマネーが集まったことなどが原因の一つでしょう。


各国の実質実効為替レートその4

ブラジル、オーストラリアの上昇のしかたが、すごいですね。
ユーロは債務危機の影響から下落したようです。



各国の物価水準をビッグマック指数でみる

各国の物価水準をビッグマック指数を利用してみてみましょう。
ビッグマック指数は、英エコノミスト誌が発表しているビッグマックの価格です。自国通貨と米ドル建てのビッグマックの価格等が記載されています。緑のセルが上位5カ国、赤のセルが下位5カ国です。
今回の分析では、消費税を考慮していません。

各国のビッグマック価格

各国のビッグマック価格を見てみましょう。
ブラジル、オーストラリアを見ると、急激に物価が上がっているせいか、価格がかかなり高いです。2004年から、急激に物価が高くなったようです。
日本のビッグマックを見ると、ほとんど変わっていません。


日本以外の国の物価は上昇傾向


以下のグラフは、IMFのサイトからダウンロードした消費者物価指数を加工したものです。1990年を100として指数化しました。

各国の消費者物価指数の推移

日本とほかの国を比べると、物価の上がり方が全く違います。米国、英国でも1.7倍くらいになっています。そのため、日本以外の国の通貨の価値は低くなったと言えます。したがって、円の価値が相対的に高くなるのです。


物価で為替を推定

最後に、物価を利用して為替と為替水準の推定を行ってみましょう。推定値は、
1990年の為替×日本の物価指数/米国の物価指数で計算しています。
このグラフを見ると、説明がそこそこできていることが分かります。
最近、円高が定着してきているのは物価水準から見ると、おかしくないと考えているからだと思います。


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