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欧州債務危機がよく話題になるので、欧州重債務国の財政状況について調べ、分析を行いました。各国の財政状況を見ると、財政状況には差があり10年国債利回りの推移や格付けには違いがあります。


PIIGSの10年国債利回り

PIIGS(ピーグス)はポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペインの5カ国の総称です。PIIGSは欧州の中でも財政が悪い国です。ギリシャが財政状況の悪さを公表したのがきっかけとなり、欧州債務危機へと発展しました。欧州債務危機は現在でも解決には、ほど遠い状況で、財政問題を材料に相場が大きく変動することが多いです。最近では、ECBが南欧国債の買い支えを決定したことでプラス方向に相場が大きく動きました。
国債の利回りは国の信用力を測る指標として用いることができます。信用力がない国が発行する債券を買う場合、デフォルト(元本割れ)リスクがあるため、信用力が高い国より利回りが高くなければ投資されません。そのため、信用力の低い国の利回りは高くなります。

では、10年国債利回りを見てみましょう。データはECBから取得可能です。

PIIGSの10年国債利回り

問題となったギリシャですが25%程度と、他の国を大きく引き離しています。アイルランドとポルトガルは一時期、同じように上昇していましたが、現在ではアイルランドとポルトガルの利回りは大きく離れています。これはアイルランドの方が信用力の評価が高いためです。イタリアとスペインは、ギリシャ、アイルランド、ポルトガルの次に売却のターゲットとなり、昨年かなり問題となりました。イタリアの10年国債利回りは一時期、危険水域と言われる7%を超えました。利回りが7%と言うのは、発行体から見ると7%の利子を支払う必要があることを意味しており、7%を超えると発行体が自力で資金調達するのが難しいと言われています。つまり、発行体側から見ると7%を超えてしまうと自力で資金調達することができないことを意味しているので、7%を超えるとECBやIMFから援助を受けないとどうしようもないのです。南欧国債を買い支えているのは、イタリア、スペインに自力で資金を調達してほしいからです。イタリア、スペインは債務残高がギリシャなどに比べ大きいので、資金援助で救うのは難しいのです。ギリシャのデフォルトを出来るだけ遅らせている間に、イタリア、スペインを立ち直らせようと考えているようです。



PIIGSの債務残高

次に債務残高を見てみましょう。データはIMFから取得可能です。

PIIGSの債務残高

収入に対して債務がどのくらいあるかを見るため、GDP比で比較を行います。
ギリシャはPIIGSの中でも突出して悪いです。次に、イタリアが悪く、アイルランド、ポルトガルが同程度。スペインは債務残高でみると60%と、ドイツやフランスとそんなに変わりません。



PIIGSの財政収支

今度は財政収支です。財政収支は税金から政府支出を引いた金額で、これもGDP比で見ます。データはIMFから取得可能です。

PIIGSの財政収支

財政赤字は3%を超える状態が続くと悪い状態だと言われます。実質GDP成長率(収入の伸び)より、借金の伸びが上回る状態はよくないからです。
財政収支を見てみると、ギリシャもひどいですがアイルランドもかなりひどいです。スペインも悪いですね。一方、イタリアの財政収支はPIIGSの中ではいい方です。つまり、イタリアは債務残高は悪いのですが財政収支でみるとましな方で、スペインは債務残高は悪くないのだか財政収支はよくない状況です。イタリア、スペインの10年国債利回りギリシャなどに比べ低かった理由はここにあります。ギリシャ、アイルランドはどちらも悪く、売られました。


PIIGSの経常収支

今度は経常収支です。経常収支は平たく言うと海外から得た純収入です。黒字だと海外からお金を獲得していることを意味しています。赤字だと、海外にお金を払っていることを意味します。財政収支、経常収支が赤字だと借金の増加と海外への支払いも行っているのでこれが続くと危険です。
逆に、経常収支が黒字だと海外からお金を獲得していることを意味しているので、財政の観点から言うとプラスです。


PIIGSの経常収支

経常収支をみると、ギリシャ、ポルトガルはひどいですね。ギリシャは観光くらいしか海外に提供できるものがないから、経常収支が低いのです。一方、アイルランドはいい方ですね。10年国債利回りがポルトガルより低い理由はここにあるのでしょう。スペインとイタリアではスペインの方がひどいです。


PIIGSの名目GDP

最後に、名目GDPを見てみましょう。

PIIGSの名目GDP

ギリシャ、アイルランド、ポルトガルはイタリア、スペインと比べると、かなり低いです。イタリア、スペイン間にもかなりの格差があります。イタリアの方が経済規模が大きいのです。イタリア、スペインの格付けはイタリアの方がたかいですが、これは経常収支と財政収支および経済規模の違いから生じているのでしょう。


今後について


債務残高を見ると、増加傾向で欧州の景気も冷え込んでいるので解決には時間がかかると思います。ただ、欧州の中央銀行であるECBが緩和や支援などを積極的に行っていますし、ユーロ安も進み輸出で稼ぎやすくなってきています。(ドイツなどはユーロ安の恩恵を受けています。)アメリカのFRBも追加緩和を行っています。その結果、最近では1年前と比べだいぶ落ち着いてきているように思えます。アメリカの株価もリーマンショック前の水準程度になっているので、改善方向には進んでいるようです。
まとめると、世界各国が対応を行っており、アメリカの景気も悪くないので世界の景気や欧州の一部の国は改善の方向に進むと思います。ただ、ギリシャのように産業が大してない国は厳しいかと思います。つまり、勝ち組と負け組に別れ格差が広がっていくと思います。


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