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為替相場の動きは、物価、金利、経常収支などで説明することができます。
物価上昇率が高い国には通貨安圧力、低い国やデフレの国には通貨高圧力がかかります。金利が高い国にはマネーが集まるので通貨が高くなる傾向があります。経常収支が黒字の国は海外で得た通貨を自国通貨に戻す動きが発生するので通貨高圧力がかかります。
以上のことをもっと詳しく説明します。

高インフレの国には通貨安圧力、デフレの国には通貨高圧力がかかる

為替レートの動向を説明する理論の一つに購買力平価説というものがあります。ビッグマックの価値はどこでも同じになるように、為替レートは決まると言う話です(絶対的購買力平価説)。例えば、日本でビッグマックが300円、アメリカでビッグマックが3ドルで売られているなら、300円=3ドル、つまり1ドル100円が適正水準だと言う話です。もし、銀の価格でこれが成り立っていなければ、相対的に安く売られている国で銀を買いつけ、銀が高く評価されている国で売却すれば利益が出るからです。実際、原油や石炭などでは関税や輸送費を考慮すれば、各国でほぼ同じ価値になる傾向があるようです。ただ、他の商品では絶対的購買力平価説は成立していないので、もっと弱い相対購買力平価説が為替レートの決定理論としてよく利用されます。

相対購買力平価説は国際競争力が見合った時点を基準とし、以降の相場は物価上昇率の違いで説明できると言ういものです。例えば、基準時の相場が1ドル200円で、1年後のアメリカの物価が2倍になった一方、日本の物価が変わらなければ、1ドル100円になるという理論です。

相対的購買力平価説に基づいて考えると、高インフレ国の通貨は安くなり、デフレの国の通貨は高くなることになります。アメリカではインフレ、日本ではデフレが続いていましたから、円が米ドルに対して高くなるのは当たり前です。


実際の相場でどうなのか確認してみましょう。以下のグラフは、1999年を基準レートとして物価を考慮に入れた場合の為替レートと実際の為替を比較したグラフです。2000年代前半には、逆方向に動いていましたが、長期的なスパンでみると、物価を考慮したレートに近づいています。
為替と物価




高金利国には通貨高圧力、低金利国には通貨安圧力がかかる


これは当たり前でしょう。0.1%の金利で運用しても全く儲からないので、4%、5%といった高金利国に投資して儲けてやろうと考える人はいっぱいいるでしょう。高金利国には、金利収入狙いのマネーが流入するので、通貨は高くなります。金利が高い国には、高い金利でマネーを集めて経済発展に利用しようという狙いがあります。GDPの成長に必要である「資本」を外国から集めることで、資本不足を補っているのです。
低金利の国の通貨はキャリートレードの資金調達通貨として使われることがあります。例えば、低金利の円で借りてブラジルレアルなどの高金利通貨で運用して利ザヤを得るというトレードです。円キャリーが行われると、円が売られることになるので、通貨安圧力がかかります。ただ、市場環境の悪化などで円キャリートレードの巻き戻しが起こると、通貨高圧力がかかります。
高金利の国が利下げをすると、高金利国と低金利国との金利差が縮まるので、高金利国に通貨安圧力がかかります。日経新聞などのマスメディアでは、「マーケットが利下げを織り込み為替が下落基調」など、金利による説明がよくされています。


実際の相場の動きを見てみましょう。以下のグラフは2年国債の金利差(米国債―日本国債)と、米ドル円の川早生レートの推移を比較したものです。金利差が開くと、米国債の魅力が相対的に増すので円安・米ドル高圧力がかかるので、このぐらふだと金利差が上昇すると、為替は円安方向(上)に動くことになります。2000年代前半は、うまく説明できませんが、おおむね連動していることが分かります。
為替と金利差



経常黒字国には通貨高圧力、経常赤字国には通貨安圧力がかかる


経常黒字の場合、獲得した通貨を自国通貨にする動きが起きるため通貨高圧力がかかります。逆に、経常赤字の場合、自国通貨を米ドルなどの外国通貨に換えてから物を買うため通貨安圧力がかかります。慢性的に、経常赤字の国には常に通貨安圧力がかかることになります。経常赤字国の通貨は、世界の景気が悪くなると真っ先に売られる傾向にあります。タイの通貨危機は、慢性的な経常赤字が根本的な原因です。トルコ、インドネシアの通貨は経常赤字の影響を受けており、これらの国の為替相場を見るうえで経常収支の指標は注目されています。


実際の相場の動きを見てみましょう。2000年代前半は上手く説明できませんが、基本的に連動しているように見えます。(本来なら、直接投資、証券投資を考慮したほうがよいのですが、インドやトルコなどの外国のデータをとるのは大変なので、経常収支を使う方法がいいです。)
為替と経常収支

2000年代前半は、以上の3つの要因から説明がつかないので別な要因で動いたと考えられます。この時期の出来事を調べてみると、2001年にアメリカで9.11テロがあり金融市場が大混乱に陥っていました。この影響でドルとともに円が急落したようです。

このように、為替は、物価、金利差、経常収支である程度説明できます。最近では金利差の影響が大きいです。これは、自由化が進み国際的な金融取引が増加したためと考えられます。



アメリカには常に通貨安圧力がかかる


アメリカは経常赤字国で、インフレの国なので常に通貨安圧力がかかります。したがって、ほっといてもドル安が進行します。その上、量的緩和でマネーをバラまいているので通貨安圧力はさらにかかります。


日本には通貨高圧力がかかっていたが、最近は状況が変わってきた

日本は、経常黒字国、デフレ、低金利と通貨高の条件がそろっていたので円高が進行していました。通貨安圧力がかかる米ドルと比較すれば、円高・米ドル安が進むのは不思議でもなんでもありません。1ドル76円という水準は、別におかしくはなかったのです。
ただ、最近では状況が変わってきました。日銀が物価上昇2%を目標にするという話が出てきたからです。物価上昇2%が目標になれば、通貨が大量にばらまかれるので通貨安になり円安が進むのです。また、原発再稼働が出来ないせいで貿易赤字が続いています。これも通貨安の原因になります。
つまり、現在は昔と状況がかなり変わっていて通貨高要因が減っているのです。



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