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最近話題になっているエネルギーを今回から取り上げます。第1回目はガソリンです。

目次
前編
はじめに
Ⅰ ガソリン価格の分析
後編
Ⅱ ガソリン依存からの脱却
おわりに

はじめに

最近のガソリン価格について

安倍政権が誕生してから急激に円安が進み、株価は大きく回復しました。一方、円安の進行は輸入価格を高めるので、商品価格の上昇を招きます。代表的なのが、ガソリン価格です。ガソリン価格は円安と原油価格の上昇を受け、高値で推移しています。
原油価格は世界経済の持ち直し、アフリカ・シリア情勢の緊迫化で上昇しています。また、新興国の成長により需要が上昇する一方で、供給はそれほど増えないので、需給の面で上昇が続くと考えられます。したがって、ガソリン価格は今後も上昇が続くと思われます。


ガソリン価格
(レギュラーガソリン、出所:資源エネルギー庁)


エネルギー問題について

世界では原油などの資源や食糧を獲得する競争が激化しています。新興国が成長することで、資源や食糧の需要が急激に増加します。需要に比べ、供給はそれほど増えないので、20~30年後にはこの問題はより深刻になると思われます。また、温暖化ガス排出の観点からもガソリンを増やすことは望ましくありません。したがって、ガソリンの過度の依存から脱却することが望まれます。

世界では、ガソリン脱却へむけた動きが見られます。例えば、ブラジルではバイオエタノール(サトウキビなどから作る燃料)で走る自動車が普及しています。アメリカ、日本、中国などでは電気自動車を推進する動きがあります。このように、エネルギーのあり方を見直す動きが拡大していくと思われます。



Ⅰ ガソリン価格の分析


ガソリン価格は主に2つの要因で決まる
①原油価格(ドバイ)
ガソリンは原油を精製して作る製品であるので、原油価格の影響を大きく受けます。日本の輸入価格の指標となるのがドバイの原油価格なので、この価格にガソリンが左右されることになります。


②為替レート
原油は基本的にドルで取引されるので、為替の影響を受けます。



原油価格は上昇基調

理由は以下の二つです。
①世界経済の持ち直し
経済がよくなると、消費が増えます。車が売れれば、ガソリンの消費が増えますし、企業は車の生産を増え電力消費量などが増えるので、原油価格の上昇要因になります。
欧州の景気はいまだによくありませんが、アメリカに経済の持ち直しの動きが見られます。中国もこのところ回復基調にあるなど、世界経済に回復の動きが見られます。そのため、原油価格がこのところ上昇を続けています。


②アフリカやシリア、イランなどの供給国への懸念

原油供給国への懸念の高まりが原油価格を押し上げています。このところ北アフリカでは民主化運動が広がり、原油安定供給への懸念が高まっています。アラブの春、シリアの内戦、アルジェリア事件などが最近起きた出来事です。今後落ち着いていくとは考えにくく、供給不安は続くと思われます。


この2つの要因で、原油価格は高値圏で推移しています。
原油価格
(ドバイの原油価格(月の平均)、出所:IMF Primary Commodity Prices)


円安進行、アベノミクスの影響で
円が急落している原因は以下の2つです。
①物価目標2%、大胆な金融緩和
②貿易赤字
この2つの要因で、円が急激に安くなっています。ただし、リーマンショック前と比べると円は十分高いです。
為替レート
(出所:日本銀行)

原油価格を円換算すると、リーマンショック前と比べると安いです。円高のおかげで、ガソリン価格はそれほど高くなっていないのです。
原油価格(円換算)
(ドバイの原油価格(IMF発表)を東京市場17時の為替レート(日銀)で円換算)


ガソリン価格は原油価格(ドバイ、円換算)に連動
ガソリン価格は原油価格を円換算した値に連動します。

ガソリン価格と原油価格
(出所:資源エネルギー庁、IMF、日本銀行)


クラックスプレッド

原油価格と石油製品価格の価格差をクラックスプレッドと呼びます。円換算した原油価格をリットル単位(1バレル=159リットル)にし、ガソリン価格との差を求めました。クラックスプレッドは90円くらいで推移しています。(このデータにおける、クラックスプレッドの平均は90.29円でした。)
クラックスプレッド

クラックスプレッドからガソリン価格を推定

クラックスプレッドは90円くらいであるので、原油価格(円換算、リットル単位)に90円をたすことで、ガソリンの価格を推定できます。
ガソリン価格の推定
(単回帰(被説明変数:ガソリン価格、説明変数:原油価格)を行うと、補正R2乗値が0.85、切片が87.0(t値は38.4)、係数が1.07(t値が23.1)となりました。)



原油価格、為替レートがガソリン価格に与える影響
ガソリン価格が原油価格+90円で決まるとすると、原油価格、為替レートがガソリン価格にいくら影響を与えるか推定することができます。この仮定の下ではガソリン価格は
ガソリン価格=原油価格(ドバイ、ドル/バレル)×米ドル・円÷159 + 90 円
となります。(1バレル = 159リットル)

①原油価格が1ドル上昇すると、ガソリン価格はいくらあがるか
原油価格が1ドル上昇すると、
米ドル・円÷159円
ガソリン価格が上昇すると推定できます。
1ドル=94円と考えると、0.59円上昇することになります。


②ドルに対して円が1円安くなると、ガソリン価格はいくらあがるか
この場合は、
原油価格(ドバイ、ドル/バレル)÷159円
ガソリン価格が上昇すると推定できます。
原油価格が112円とすると、0.70円上昇すると推定できます。


ガソリン価格の推定値
上記のモデルを使って、ガソリン価格が、原油価格と為替レートの値によってどう変化するかを見てみましょう。横軸が原油価格、縦軸がガソリン価格です。各為替レートに対して、ガソリン価格がどう推移するかをグラフにしました。例えば、原油価格が100ドル/バレル、米ドル・円が50円とすると、ガソリン価格は120円になることを表しています。

ガソリン価格のシミュレーション
2008年にガソリン価格が180円を超えた月がありました。この時の原油価格は130ドル程度、米ドル円が107円程度でした。このグラフで為替110円、原油130ドルの点を見ると180円程度であるので、このグラフを信用してもよさそうです。
このグラフによると、為替が90円の時、ガソリン価格が180円となるのは、原油価格が160ドルくらいの時です。為替が100円なら、ガソリン価格が180円に達するのは、原油価格が150ドルの時です。このように考えると、180円越えは、そう簡単に起こらないと予想することができます。



後編に続きます。

後編
エネルギーを考える その1~ガソリン~ 後編(エコカーの現状と各国の政策)








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